はじめに
この記事について
こちらは、【推し祭り】技術書典で出会った良書 Advent Calendar 201915日目の記事です。
このアドベントカレンダーは、過去の技術書典で出会った技術書、その中でも商業出版ではなく、同人誌にフォーカスをあて、おすすめしたい本を紹介しよう!といった企画です。
本企画の「推し書籍」紹介記事を参考に、年末年始の休暇などに向け、スキルアップのために技術同人誌を手にとってみてはいかがでしょうか。
もちろんこれから私の紹介する「わかりみSQL」もイチオシです!
SQLって何?
SQLとは、リレーショナルデータベースからデータを検索したり加工するための専用言語です。
(「わかりみSQL」より引用)
SQLは、「データベースとお話するための言語」です。
つまり、データを扱う場面、たとえば
- データを利用する研究・解析
- 顧客情報を預かるウェブサービス
- データを扱う業務アプリケーション
などの開発・保守・運用とデータベースは切っても切れない関係。つまり、なんらかのデータを扱うものをつくるなら、知っておいて損はないのがSQLです。
「わかりみSQL」について
本書は、サークル「カウプラン機関極東支部」さんが、2019年9月22日開催「技術書典7」にて頒布した技術同人誌です。
私自身も「技術書典7」にサークル参加していましたので、当日会場にて購入しました。
技術書典7の新刊「わかりみSQL」です。
500ページを超える大作ですが、SQL初心者が挫折するポイントを丁寧に説明しているのでスラスラ読めます。
読んでも理解できない50ページより、読んで理解できる500ページを!
(画像、文章ともに「わかりみSQL」BOOTHより引用)
わかりみSQL公式ページにて、冒頭の試し読み用PDFが公開されています。
「わかりみSQL」はBOOTHで買えます!
本書は、電子書籍版がBOOTHにて販売中です。現時点では冊子版は販売されていません。
わかりみSQLを読むべき人はこんな人!
ここからは、「わかりみSQL」を読むべき人はどんな人?というフォーマットに則って、「わかりみSQL」の内容・すばらしい点について紹介していきたいと思います。
SQLを学び始めたい人
SQL初心者です!という人は、「わかりみSQL」を読みましょう!
わかりみSQL公式ページによると、「初心者の気持ちに応えた、SQLの入門書です。」とのこと。
「わかりみSQL」泣けるほど分かりやすいSQL本!
「わかりみSQL」Boothにて好評販売中!
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本書は、まさにあなたにぴったりの一冊です。
「わかりみSQL」を読みましょう。
データベースについて知りたい人
データベースについて勉強したいと思っている人は、「わかりみSQL」を読みましょう!
とても基本的な部分からていねいに解説されており、そもそもSQLは触ったことがない、という人でも分かるようになっています。
こんなことがわかる!
- データベースって何?
- データベースで何ができる?
- データベースがあると何がうれしい?
- Excelのような表計算ソフトと比較して、どこが優れているの?
- SQLの苦手分野は?
- 実用的な視点からSQLの利用ケース
SQLに挫折したor苦手意識がある人
以前SQLについて勉強しようとしたけど、難しくて諦めてしまった人は、「わかりみSQL」を読みましょう!
「なんだか難しい」「複雑でよくわからない」というイメージを持たれがちなSQLについて、少しずつ階段を登るように優しく導いてくれます。
こんなところがわかりやすい!
- 図や表が豊富で難しい概念もわかりやすく解説されている
- SQLを組み立てる過程を、STEP by STEPで教えてくれる
- 少しずつ難易度をあげながら、より複雑なデータベース操作をできるよう、丁寧に解説を積み重ねてくれる
- SQL初心者が躓きやすい点やありがちな間違いについて、具体的な例を示しつつ解説してくれる
- 「なぜ」が細やかに解決されていくことで、読み物としても退屈することなくすらすらと読める
SQL使うけど実はよくわかっていない人
「select
ならよく使うよ、where
で絞りこみもするよ」という感じで、SQLについてじつはよくわからないながらも、都度Googleで文法を検索しつつ、なんとなく書けている人も、「わかりみSQL」を読みましょう!
コピー&ペーストでなんとか動かしていたものについて、霧が晴れるような思いを味わえることでしょう。
こんなことがわかる!
-
group by
やjoin
、case
など、さまざまなキーワードについて- 解説:それは一体なんなのか?
- 動作:実行するとどうなるのか?
- 用途:どういうときに役立つのか?
- 複雑な条件をSQLで表現するためのコツ
- データベースやSQLにまつわるさまざまな用語
ツールで操作するからSQLはいいやって人
データベースはSQLを使わずとも、ORMなどのフレームワークやウェブアプリケーションなどのツールを通して操作できます。
ツールを通してデータベースを閲覧・編集したことはあるが、SQLでデータを取り出したことがない、という方は、「わかりみSQL」を読みましょう!
もちろん、便利なツールを使いこなせばデータベースを扱えますし、それで事足りる用途は多いです。
ですが、SQLを学ぶことでそれらのツールをより便利に使いこなせるようになります。
すでにツールをとおしてデータベースを操作している人なら、きっと直感的にSQLを理解できるでしょう。
ツール利用者がSQLを学ぶメリットは?
- ツールを通して人力で行っている監視を自動化できる
- これらのツールはSQLにできることを実現できるよう設計されているので、ツールの機能を知ることにもつながる
- ツールの中で直接SQLを使えるものも多いため、ツールの活用にもつながる
どんなときに読める?
さて、「わかりみSQL」の魅力がおわかり頂けたでしょうか?
では、本書はどんなシーンで読むのがふさわしいのでしょうか。
がっつり腰を据えて
本文だけでも500ページを超える本書は、とても読み応えのある技術書です。データベースの基礎知識から、応用例題まで、しっかり学べます。
本書には具体的なSQLが掲載されていますし、データベースを作る手順なども丁寧に解説されています。
その手順に従って環境を構築すれば、自分の手を動かして実際にデータベースを操作しながら学習をすすめることもできます。
年末年始の余暇を活かし、時間をかけてじっくり取り組めば、短時間でレベルアップできるでしょう。
スキマ時間に
前項とは真逆ですが、本書はスキマ時間にも楽しめます。
具体的なSQLの例と、具体的なテーブルのデータ、具体的な解説。それらが揃っていながら、1つの項目はだいたい1~2ページと、コンパクトにまとまっています。
テンポよく完結する構成のおかげで、すこし時間があいたとき、コラムを読むような感覚で読みすすめられます。通勤時間や家事の合間にもおすすめです。
SQLを使う開発のおともに
本書はリファレンスではありませんが、代表的なデータベース操作について、どのようにSQLを記述すれば実現できるかが書かれています。
Webアプリケーションなどを開発する際、手元に用意しておけば、多くの具体的なSQLの例があなたの開発の助けになってくれること間違いなしです。
まとめ
公式に試し読みが公開されています!
わかりみSQL公式ページにて、冒頭の試し読み用PDFが公開されています。
本記事では精一杯「わかりみSQL」の魅力について書きましたが、きっと伝えきれていないと考えます。興味を持たれましたら、ぜひとも試し読みをされることをおすすめします。
「わかりみSQL」はBOOTHで買えます!
繰り返しになりますが、電子書籍版はBOOTHにて販売中です。現時点では冊子版は販売されていません。
電子書籍はPDF形式ですので、PC、スマートフォンのどちらでも閲覧でき、その両方に入れておくこともできます。
めちゃくちゃいい本です!
本書の魅力がおわかり頂けたでしょうか?
そのタイトルどおり、わかりやすく親しみやすい、初心者向けにとどまらない本書の魅力を伝えられていれば嬉しいです。
今回本記事を執筆するために私自身「わかりみSQL」を読み返しましたが、たくさんの図や表、丁寧なのに冗長さはない解説、時折登場するためになるコラムと、本当にいい本を買ったなあとしみじみと感じます。
どういい本なのかは記事本文で沢山書いたので、最後に私自身の気持ちをこめた推しコメント、「ほんとにわかりやすいから、とにかく読んでみて!」という言葉で締めさせて頂きます。