[Putty] gdippで日本語文字をきれいに表示しよう

この記事は、シリーズ「Puttyセットアップ」の一部です。( 3 / 4 )

問題

開発作業にKagoyaのVPSを使っています。
自宅のメインPCのOSがWindows7なので、Puttyを使ってSSH接続しています。

Puttyのデフォルト日本語表示は、こんな感じです。
英字フォントにConsolasを指定すると、日本語部分がMS Pゴシックで表示されます。
なんとなくスカスカで、アンチエイリアスの効いたConsolasとも雰囲気がちがうフォントのため、あまりバランスが良くないと感じました。

結果

選択肢としては、日本語フォントが含まれるいい感じのフォントを探すという方法もあるのですが、FontLinkの設定を試してみたく、試行錯誤してみました。
結果、こんな感じになりました。

  • レジストリを操作し、Consolasに対応する日本語フォントに「Meiryo」を指定
  • gdipp経由で表示

の合わせ技で満足いく表示を実現できました。
それぞれの作業の詳細を以下に記します。

具体的手順

レジストリエディタでフォントリンクを設定する。

レジストリエディタによるレジストリ編集は自己責任です。必要に応じて、バックアップを取るなど、十分に準備の上実施してください。

Windowsメニューで「regedit.exe」を検索し、レジストリエディタを起動する

「SystemLink」を開く

Windows7では以下の通りたどれば見つかります。XP、8や10ではパスが異なるようです。

  • コンピューター
    • HKEY_LOCAL_MACHINE
      • SOFTWARE
        • Microsoft
          • Windows NT
            • CurrentVersion
              • FontLink
                • SystemLink ←ココ!

値を追加して保存する

新しく値を追加します。

MS Pゴシックの代わりに、アンチエイリアスの効く日本語フォントとして、メイリオを選定しました。

ログオフ→ログインでレジストリを読みこみ

一度ログオフして、ログインしなおすとフォントリンクが反映されます。
反映されない場合、下記をチェックし、再起動を試してみてください。

  • 値の名前は合っているか?
    • 私は「Consolas」が「Consoals」になっていて1時間悩みました
  • 値は合っているか?

Puttyの設定

フォント設定

Puttyを起動し、「Appearance」からフォント設定を行います。Consolasに設定。
値の設定後はSaveを忘れないように。

接続してみる

この段階ではこのように表示が乱れています。そこで、gdippの出番です。

gdipp導入

gdippとは

以下、窓の社 gdipp紹介ページより引用です。

さまざまなWindowsソフト上でのテキスト描画を美しく滑らかにするソフト。Windowsのグラフィック描画を担当するコンポーネント“gdi.dll”の一部機能を乗っ取って自前でアンチエイリアス処理を施すことにより、テキスト描画の品質を改善する。

つまり、テキスト描画・アンチエイリアス処理をいい感じにしてくれるソフトウェアです。

インストール

公式ページからインストーラを落としてきてインストールします。
私はgdipp_x64_0.9.1.msiをインストールしました。

インストールはウィザードに従っていれば基本的にはOKですが、下記画面で、「Miscellaneous」「Service」は「✕」にしてインストールを行いました。

gdippをサービスとして起動しておくことで、全プロセスに対して自動的に作動させることができます。
しかし、gdippを介在させることで、ソフトによっては不具合が発生したり、Windows10では起動しなくなったという事象も発生しているようです。

Puttyに動作すれば十分だったので、影響範囲は小さくしたいと考え、サービスとしての機能はそもそもインストールしないことにしました。
サービスとしての機能をインストールしても、あとから無効にすることもできます。

ショートカット作成

gdippがインストールできたら、Puttyをgdippを使って起動する準備をしましょう。
gdippのインストール先(私はC:\Program Files (x86)\gdippでした)を開き、gdipp_loader_64.exeを右クリックし、「ショートカットの作成」を押します。

作成したショートカットを右クリックし、「プロパティ」を押します。

「リンク先」を以下のとおり編集します。Puttyのパスは、必要に応じて自環境のものに置き換えてください。

// before:
"C:\Program Files (x86)\gdipp\gdipp_loader_64.exe"
// after:
"C:\Program Files (x86)\gdipp\gdipp_loader_64.exe" "C:\Program Files\PuTTY\putty.exe"

ちなみに、以下のようにしておくと設定画面を経由せず直接セッションを開くことができる。これはgdippを使わない場合も同様。

// after:
"C:\Program Files (x86)\gdipp\gdipp_loader_64.exe" "C:\Program Files\PuTTY\putty.exe" --load session_name

動作確認

作成したショートカットをダブルクリックしてみましょう。
以下のようにアンチエイリアスの効いたフォントで設定画面が表示されれば成功です。

おつかれさまでした。

この記事は、シリーズ「Puttyセットアップ」の一部です。( 3 / 4 )